クリストフル190年の歴史は、ヨーロッパの美術・芸術史と多くのアーティストの才能により培われ、ブランドの信念である「伝統と革新」を具現化することにより創られてきました。
そのクラフトマンシップのマイルストーンを巡る旅として、ブランド史において大きな意味を持つ‟ジャポニスム“とブランドの核となる‟クラフトマンシップ”へのオマージュコレクション「MOOD Christofle x Junichi Hakose」がこのたび誕生しました。
漆工芸の第一人者 箱瀬淳一氏とコラボレートし、クリストフルの“革新”を形にしたアイコニックカトラリーセットMOODに日本の‟伝統“を形にし継承するクラフトマンシップの漆塗り、そして美しき蒔絵が施された合計7デザインの芸術的作品が息吹を上げます。
アーティスト漆芸家 箱瀬淳一
1955年 石川県輪島市に生まれ、蒔絵師田中勝氏に師事の後輪島に自身の「箱瀬工房」を構える。
漆芸の第一人者として国内での個展の他、海外ではヨーロッパを中心にスイス、イタリア、フランスなどで個展を開催。
常に、伝統に真摯に向き合いながら、自身が手掛けることによって新しい形の伝統を生み出し、次の世代へと伝えていきたいとの信念を持ちながら、日々唯一無二の線を描き続ける。
「今回、クリストフルとコラボレーションをするにあたり、どのように‟伝統“を表現したいか考えたとき、やはり日本の伝統的文様にその思いを込めたいと考えました。
7つのテーマに選んだモチーフ「菊」「桜」「宝尽くし」「龍」「鳳凰」「天馬」「蝶」は、どれもが日本の伝統的文様です。私は今回に限らず、漆工芸、蒔絵というものに向き合う時、常に、今生きている私が描き継承し、次の世代に新しいものとして残していくことが大切だと考えています。伝統の中に新しい何かを描き、新たな伝統として次世代に繋いでいく。
今回の作品にもまた、朱の色味、ぼかし、線、金銀の色味、表情、空間、その一つ一つに私が表現したい‟新しい形の伝統“の息吹を吹き込みました。」
「金属と漆は決して新しい組み合わせではなく実はとても相性が良いのです。
その昔戦国時代、武将が身に着けた鎧兜や大砲に、漆の焼き付け技法を用いて強度を高めたり錆止めとして使用していた歴史があります。そのため、私が初めてクリストフルのMOODを目にしたとき、この歴史が頭をよぎり、必ずや漆と相性の良い素材であろうと確信しました。
また、MOODの柔らかい卵型のフォルムが、蒔絵を描くのに今までに手掛けたことのない絶妙な空間を作り出すパレットだと感じました。」
The Makie is drawn out after sprinkling on gold powder, coating the entire object with lacquer and polishing the surface after it dries. The Makie technique creates a three-dimensional aesthetic. The process is completed with a total of 12 steps from the undercoating, which is referred to as yakitsuke, to the final polishing.