金銀細工職人の手仕事
金銀細工職人は、古代から続く職人技。銀や金などの貴金属を使った作品を生み出しています。その作品は宝飾品、メダルや硬貨など多岐に亘り、宝飾品の一部のみをさすものではありません。
18世紀には、主要な2つの専門分野に分けられ、小物を制作する金細工師(刃物や小さなサイズの作品を含む)と、大きな建築物やオブジェを制作する金細工師
です。
金や銀の可鍛性と延性を利用し、金銀細工師は様々な技法を用いて金属を成形し、
美しく芸術性の高い装飾品を生み出します。
成形
伝統的には、成形は板の状態の金属を低温と高温に交互に何度も温度を変えながら行われます。
レベリング
ハンマーワークは形成技術の中でも最も古いものです。木槌などを使用し、金銀細工師は金属を完成形になるまでたたきます。
平らな部分に対しては、レベリングという技術で内側から成形していきます。中空に浮いた部分に対しては、金属を外部から作業するシュリンケージと呼ばれる技術が用いられます。
フランスでは伝統的に、木槌の跡が残らないよう張り仕上げと呼ばれる仕上げ方法で行われることもあります。
スピニングシュート
ターニング・スピンニングは19世紀にフランスに導入されました。
これは金鍛工程において初めて機械化された部分で、機械式の水平旋盤を使用して、中空で対称な形状を製造することを可能にしました。
旋盤はまず、アイテムの製造に必要な形状を作成するための木製のフォーム「マンドレル」を作成します。マンドレルができたら、金属を加工することができます。旋盤を設定し、中心に合わせ、その後金属の板を設置します。
旋盤
旋盤が回転しているとき、旋盤職人は「スプーン」と呼ばれる道具を使用して金属をマンドレルに戻します。
旋盤職人は、金属を反発させる力とエンボスのタイミングをマスターしなければなりません。その技術がないと、アイテムが壊れたりマンドレルが損傷したりする可能性があります。
溶融金属を鋳造しできた鋳鉄は、浮き彫り部分や彫刻に使用されます。
装飾
チゼル彫り
チゼル彫りとは、ハンマーを使用して金属を切断することなく変形させる技術です。彫刻家は、選んだ彫刻刀に応じて、より幅広い線、細い線などを使い
分けます。
浮き彫りの模様を入れるには、背面から右に向かって彫りを入れ、この彫り方を「アン・ルポゼ」と言います。彫刻家は鋳物を再生し、繊細な装飾でより一層の輝きと美しさを与えます。
彫刻
鑿(のみ)を使用して金属を溝状に削り取ることで行われます。
作品は通常複数の部品で作られ、それらを組み立てるのは金細工師の
仕事です。
この作業は非常にデリケートで、伝統には目立たない組み
立てしか許容されていません。
仕上げ
作品は成形、装飾、組み立て、必要に応じてシルバーまたはゴールドのコーティングの工程を経たのち、磨かれていきます。
シルバーまたはゴールドのコーティングのアイテムは、コーティングの処理前にまず磨かれ、その後にコーティングを行うことにより美しい光沢が作られます。
これらは金細工師の秘密の一部です。美しいクリストフルの作品の美しさの訳をお知りいただけたでしょうか。その美しさは食器やインテリアを明るく彩るでしょう。