MARLY (マルリー)
2020/02/21

マルリーは、ルイ14世によってパリ近郊に建てられたマルリー城に由来しています。

コレクションの中でも複雑な装飾が特徴で、フレンチテーブルスタイルの色彩の豊富さや優雅さを美しく表現しています。

カトラリーのハンドル部分のふくよかなフォルムと装飾は、他のカトラリーにない贅沢感を与えてくれます。

マルリーコレクションの精神

「ヴェルサイユ宮殿は宮廷のため、トリアノン宮殿は家族のため、マルリー宮殿は友人のために造った」と語ったルイ14世。彼は時に喧騒から逃れるために、この洗練されたドメーヌへ足を運ぶことを好みました。マルリー宮殿はもう存在しませんが、その精神は今でも残されています。それは、嘘偽りのない喜びと優雅な精神です。

 

1897年に「LOUIS XV(ルイ15世)マルリー」というコレクション名で誕生したマルリーコレクションは、今での愛され続けるクリストフルを代表するコレクションです。

ロココスタイルの特徴的な要素を保持しながら、時代に合わせてよりモダンに進化してきたマルリーコレクションは、アンカンサスの葉や貝殻などの自然なものからインスピレーションを得てデザインされています。

アンカンサスリーフ

アンカンサスは、古代ギリシャの首都コリントの建造装飾に使われたモチーフで、長くて幅の葉や多数のくぼみ、そして優雅なカールが特徴です。アンカンサスの葉はギリシャやローマの芸術家だけでなく、ルネサンスと現代の芸術家にも影響を与えました。

 

貝殻や渦巻などの曲線を使ったルイ15世のロココスタイルは、マルリーコレクションのように動きの印象を与えるために、アシンメトリックに表現されることが特徴です。

シェル(貝殻)

シェル(貝殻)。それは海、喜び、そして冒険の約束を呼び起こします。

シェルのモチーフは時代と共にアシンメトリーとなり、ルネサンスの家具や建築で多く使用されました。ヴェルサイユ宮殿とトリアノン宮殿の装飾にも使用され、後にロココスタイルへと繋がっていきます。

 

クリストフルのマルリーコレクションは、17世紀のフランスと現代を結びつけるコレクションとも言えるでしょう。


2つのスタイルの異なるコレクション

ロココスタイルとは?

時期: 1735年~1760年

スタイル: 優雅さ、フェミニン

フォーム: ロココスタイル、繊細、アシンメトリー

デザイン:シェル(貝殻)、アカンサスリーフ

クリストフルモデル:マルリー、ポンパドール、クリュニー、シノン